インドネシア滞在記(2020/2/9~22)
2020/2/9~22の期間に、インドネシアのジャカルタとバンドンに行った記録です。最初にざっくりした感想を述べた後、イスラム教、多様性、インドネシアの中の日本、交通の四つのテーマについて書いていきたいと思います。
書きたいことがまだあるので、また新たな記事(多分二つほど)を作成する予定。
ジャカルタで1番代表的な観光スポットである、モナス(MONAS, Monumen Nasional, 国家独立記念塔)。空が広かった。
ざっくりした感想
バイクが多い。GrabやGojekといった、配車、フードデリバリー、ネットスーパーなどを一元化したアプリがものすごく便利。
ジャカルタの中心部は所々ではあるが、ビルが立ち並ぶ。
日常生活に関するもの
気候、衣服
ちょうど雨季だったのでスコールがよくあった。
エアコンに暖房は存在しない。送風、冷房、除湿のみ。
常夏の国ということもあり、アロハシャツの亜種みたいな、バティック(BATIK)柄の薄手の服が正装とみなされる。
何故かユニクロではダウンジャケットが売っていた。ユニクロの価格は日本と同じくらい。
食事
基本は辛めの食事が多い。
ナシゴレン(インドネシア式チャーハン)、ミーゴレン(インドネシア式焼きそば)などインドネシア独特の食文化を体験できる。
メロンジュースとイタリア風ナシゴレン。イタリア風ナシゴレンはナシゴレンの上にチーズが載っている。
衛生環境が良くない為、日本人がストリートフードを口に入れるのは厳禁で、氷は殺菌処理が施されて無いので食べてはいけない。しかし、これらに気をつけてもお腹の調子は滞在期間中ずっと悪かった。
インドネシア料理
お金
1円=約120ルピア。最高額紙幣は赤い10万ルピア札(=約833円)。
桁が多いので暗算し難い。実用上はルピアから下二桁を取る、つまり100で割ると円に換算できる。
言語
インドネシア語は学び易い。文字はアルファベットで、発音も基本的にはそのままアルファベット読みをすれば通じる。
英語が独特で、例えばvの発音がfになっているのが特徴(オランダの植民地だった影響?)。日本人と同じでインドネシア人も非英語ネイティブなので話すスピードが遅いのが救い。入国審査の際、審査官に「What's the purpose of your visit?」的なことを言われたが、聞き取れず2回ぐらい聞き直した。
イスラム教
やはり世界最大のイスラム教国家であることもあって、至る所にモスクがある。ここまでは想定内だったが、現地で以下のような体験をすることになる。
定期的に寮の外が騒がしくなる理由
2週間宿泊していた大学寮では、毎日早朝と夜になるとやけに外が騒がしく、初日は救急車か消防車のサイレンが鳴り響いているのだと思っていた。しかし2、3日経ってもそのような状況が続くので、今度はインドネシア人はパリピだから盛り上がっているのではないかと思っていた。だが、その後も早朝と夜に外が騒がしくなる現象が続くので、いくらパリピでも元気が余り過ぎでないかという疑問が生じた。その時、初めて外が騒がしくなる原因がアザーンであることに気づいた。聴覚からイスラム教に触れる初めての経験だった。
アザーンは夜明け前、正午、午後、日没後、就寝前の1日5回聞こえる。昔は肉声だったが、現在はスピーカーから流れる。インドネシアの企業を訪問すると各企業の中にモスクがあり、定時になるとアザーンの音声が流れる。
インドネシアっぽい写真。右上にモスクが見える。右下の青いタクシーは最大手のタクシーであるBlueBird。バイクに乗っている人のうち、緑色のヘルメットを被っているのはオートバイタクシーであるGojek。
多様性
インドネシアには5,110kmと東西に長く、1万3,466もの島々から構成されている。そのため民族、言語、宗教、習慣も多岐に渡る。その為、インドネシアでは多様性が重要視されている。
インドネシアの中の日本
電化製品は日系が多い。特に車やバイク。HONDAのバイクは日本より見かける。テレビとスマホはサムスンが多い印象。
トイレは見た感じ、殆どTOTOしかなさそうだった。調べるとTOTOが初の海外進出をしたのが1977年で、その国がまさにインドネシアらしい*1。
バンドンのお土産屋で見かけた日本の玩具。左からベイブレード、バンダイのトイストーリーの玩具、爆丸。
日本食は寿司、丸亀製麺、油そばなどの店がショッピングモールで見られる。世界最高峰の免疫力を持つインドネシアの現地学生がショッピングモールの丸亀製麺で腹壊した話は笑った。
ポケモンGOで南半球限定ぺラップを捕まえた。
交通
道路事情
バイクが多い。四輪車の間をバイクがすり抜けていき非常に危ない。世界最悪の交通渋滞と言われる通り、とても混雑している。しかし緊急車両が来た時、ちゃんと道が切り開かれていくのには感動した。
交通渋滞の原因の一つだと思うのが、近年日本でも普及しつつあるロータリー交差点である。これのメリットは交通事故を減らせることである。しかし車に何度か乗った感想としては、ロータリー交差点で車が詰まっていた。
鉄道
鉄道は日本の車両が走っている。JRのロゴを消した車両が見られたりする。特にジャカルタ中心部から離れた場所では、駅や車内で異臭がする。ジャカルタ中心部へ近づくほど臭いはしなくなる。
日本の車両が遠く離れたインドネシアの地で活躍しているのはとても誇らしかった反面、日本の大都市圏での役目を終えた車両を海外ばかりに回すのはどうかとその時思った*2。しかし調べて見るとこれは誤解で、役目を終えた車両を地方に回す例もあるらしい*3。海外への支援と地方への支援のバランス、そしてその実態の正しい周知の大切さを感じた。
まとめ
発展途上国と言ってもジャカルタ中心部を見ると、東京中心部とそこまで違わない。どこの国も上層部を切り取れば似たようなものではないかと感じた。一方で街の様子を見ると都市と地方との格差は日本より酷いと思った。
おまけ(1番美味しかった料理)
REMBOELANという名のレストラン。看板にINDONESIA SOUL FOODと書いてあった。現地の相場より一桁高く、富裕層しか来ないらしい。その為、味はとても良い。1人あたりの価格は千円ぐらいだったので、価格的には日本で手が届く外食とさほど変わらない。
*1:TOTOの海外戦略 | ウォシュレットで世界を席巻したブランディング3本の矢とは? https://www.digima-japan.com/knowhow/united_states/6188.php
*2:こう思ったのは次の出来事を思い出したからである。2年半前、色々事情があって鹿児島のとあるタクシー事務所に突然押しかけインタビューしたことがあった。事務職員の人が自分に向かってこう言い放った。「海外に金銭援助ばかりするのではなく、地方にもお金を回して欲しい。」ここでいうお金を鉄道車両に置き換えて考えた時、確かにそうだと感じた。
*3:地方鉄道の救世主になる大手からの譲渡車両 観光資源化も https://trafficnews.jp/post/37661